VPN の初心者が本当に詰まるのは、インストールの場面ではなく、終わった直後に湧いてくる疑問の数々です。1つのアカウントを何台の端末で同時に使えるのか、通信量はどう計算されるのか、接続できているのに開けないサイトがあるのはなぜか。本ガイドでは、初心者がよく尋ねる10の疑問を実際に出会う順に並べ、それぞれそのまま実行できる答えを示します。料金・期間・返金に関わる部分は、すべて VPNDH のプランページと規約ページの記載に準じます。
読み方の提案:最初から最後まで読む必要はありません。まず下の3つの数字に目を通して全体像をつかみ、あとは小見出しを見て、いま困っている項目へ飛んでください。各節は単独で成立します。最後の節は、設定を終えたあとに見返すのに向いています。
1つのアカウントで何台の端末を同時に使えますか?
答えは台数無制限です。VPNDH のサブスクリプションは端末数で課金されません。Windows、macOS、iOS、Android、Linux の5プラットフォームで同じサブスクリプションをそれぞれ読み込め、デスクトップとモバイルを同時にオンラインにしても追加料金はかかりません。
ただし「台数無制限」は自由に貸し出してよいという意味ではありません。サブスクリプションのリンクそのものがアカウントの資格情報で、リンクを入手した人は自分のクライアントに読み込んで使えます。公開グループや掲示板に貼ったり、スクリーンショットで共有したりするのは、アカウントを渡すのと同じです。自分の端末にだけ読み込み、機種変更の際は古い端末から設定を削除するのが安全です。
もう一つ見落とされがちなのが帯域の分配です。同じアカウントで同時にオンラインになる端末が増えるほど、1台あたりに割り当てられる速度は限られます。夜のピーク時間帯は特に顕著です。自宅で2〜3台が同時に会議・動画・ダウンロードを使うと体験が落ちるのは、多くの場合ここが原因で、アカウント単位で制限がかけられているわけではありません。
登録についても補足します。必要なのはユーザー名とパスワードだけで、メールアドレスは不要です。確認メールが届かない、リンクの有効期限が切れた、といったところで止まることはありません。
通信量はどう計算され、使い切るとどうなる?
VPNDH の通信量は2種類あります。月額サブスクリプションに付帯する月間通信量と、単独で購入するトラフィックパックです。ルールが異なるので、まず表をご覧ください。
| 種類 | 料金 | 通信量 | 課金ルール |
|---|---|---|---|
| 月額サブスクリプション | ¥9.9/月 | 60GB | 契約開始日を基準に毎月リセット |
| 月額サブスクリプション | ¥18/月 | 250GB | 契約開始日を基準に毎月リセット |
| 月額サブスクリプション | ¥28/月 | 500GB | 契約開始日を基準に毎月リセット |
| トラフィックパック | ¥158 | 300GB | 使い切るまで有効、期限なし |
| トラフィックパック | ¥358 | 1000GB | 使い切るまで有効、期限なし |
| トラフィックパック | ¥658 | 3000GB | 使い切るまで有効、期限なし |
「契約開始日を基準に毎月リセット」という部分は補足に値します。リセット日は契約を開始した日の応当日で、毎月1日ではありません。開始日が8日なら、次の周期は翌月8日から始まります。リセットのタイミングを変えたい場合は契約し直すしかなく、クライアント側に該当するスイッチはありません。
途中でプランをアップグレードすると、差額は残り日数で按分され、当日から有効になります。現在の周期の終了を待つ必要はありません。初心者には、まず小さめのプランで回線と用途を確かめ、実際の使用量を見てからアップグレードを判断するほうが、最初から最大のプランを選ぶより安全です。
トラフィックパックは別の使い方に向いています。出張、受験勉強、期間限定のプロジェクトなど、しばらく集中的に使い、それ以外の時期はほとんど触らないという場面です。使い切るまで有効で期限がなく、ある月にログインしなかったからといってゼロに戻ることはありません。
速度制限はある?
「速度無制限」を約束できるサービスはありません。速度はそもそも片方だけで決まるものではないからです。体験に影響する要素は少なくとも4層あります。自宅回線の上り、国際回線の混雑度、回線種別(専用線/中継/直結)、そして接続先サーバー自身の応答です。夜のピーク時間帯に国際回線が遅くなるのは広く見られる現象で、特定のサービスだけの問題ではありません。
自分でコントロールできる部分は3つあります。
- 回線の選択:専用線はピーク時間帯でも中継より安定しやすい一方、選べる地域は少なくなります。
- プロトコルの選択:UDP を使うプロトコル(Hysteria2、TUIC)はパケットロスが多い回線で有利ですが、UDP が制限されたネットワークではそもそも接続できません。
- 使い方の習慣:国内サイトは分割トンネリングのルールで直結させれば、通信量も回線の帯域も節約できます。
速度制限の有無を判断するときは、特定のスピードテストサイトだけを見ないことです。より実用的なのは、自分の実際の用途で測り直す方法です。同じビデオ会議を夜8時と午前10時に一度ずつ開き、同じ大きなファイルを2つの時間帯にそれぞれ取得して、体感が一致するかを見ます。計測結果はノード・時間帯・プロトコルで変わるので、1回の数字では何も判断できません。
常時接続は必要?
必要ありません。VPN は必要なときにだけ有効にする経路です。海外サイトの閲覧、海外の AI ツールの利用、越境業務の処理といった場面でオンにします。国内のネットバンキング、社内ネットワーク、LAN 内の画面共有などは、むしろオフにしておくほうが気楽です。
デスクトップでは、頻繁なオン・オフの切り替えより分割トンネリングのルールを使うのがおすすめです。国内ドメインと IP レンジを直結、それ以外をプロキシに設定すれば、クライアントが自動で振り分けます。常時オンにしていても、国内サイトが遠回りすることはありません。
モバイルでは省電力を考える必要があります。Android ではクライアントをバッテリー最適化の除外リストに入れ、バックグラウンドでシステムに回収されて切断されるのを防ぎます。iOS はバックグラウンドのネットワーク拡張に対する管理が厳しく、長時間使わないときは接続したままにするより手動で切断するほうが省電力です。
最後にひとつ。公共 Wi-Fi ではオンにしておく価値がありますが、暗号化が守るのは通信経路であって、サイトそのものではありません。出所のわからないログインページでは、回線をオンにしていてもアカウント情報は入力すべきではありません。
サブスクリプションのリンクをクライアントに読み込むには?
5つのプラットフォームでクライアントの画面は異なりますが、読み込みの流れは同じです。サブスクリプションのリンクをクライアントに渡し、クライアントがノード一覧を取得します。次の5ステップの順序を入れ替えないでください。
- ユーザーパネルでサブスクリプションのリンクをコピーします。このリンクはパスワードと同じです。グループに送ったり、スクリーンショットで外に出したりしないでください。
- クライアントを開き、「サブスクリプション」または「設定(プロファイル)」の入口から、クリップボードから読み込むを選びます。
- 「サブスクリプションを更新」を一度実行し、ノード一覧に地域と回線種別(専用線/中継/直結)が表示されることを確認します。
- 回線を1つ選んで接続します。Windows と macOS は初回接続時にネットワーク権限を求め、iOS は VPN 設定の確認が表示され、Android は VPN 権限を要求します。いずれも許可をタップしてください。
- 海外サイトを開いて有効かどうかを確認します。効かない場合はまずステップ3に戻ってサブスクリプションを更新し、それから回線の変更を検討します。
プラットフォームごとの違いは権限とバックグラウンドの方針に集約されます。Windows と macOS ではクライアントのネットワーク拡張を許可する必要があります。Android では省電力の除外設定を追加で行います。Linux は通常ターミナルでサブスクリプションを読み込み、TUN モードで全トラフィックを引き受けます。iOS の設定はシステムが一元管理しており、設定を削除したあとはサブスクリプションを読み込み直す必要があります。クライアントの「再接続」ボタンだけでは復旧しません。
接続できているのにサイトが開けないときは?
これは初心者からの報告が最も多い種類の問題で、原因はたいてい回線そのものではありません。次の順に切り分ければ、多くは自分で解決できます。
まず分割トンネリングを見ます。クライアントがルールモードのとき、一部のドメインが国内サイトと判定されて直結になります。プロキシが必要なサイトがルールに書かれていなければ、「接続はできているのに開けない」という症状になります。ルールは上から順にマッチするので、個別ドメインは GEOIP より前に置きます。
rules:
- DOMAIN-SUFFIX,openai.com,PROXY
- DOMAIN-SUFFIX,github.com,PROXY
- DOMAIN-SUFFIX,cn,DIRECT
- GEOIP,CN,DIRECT
- MATCH,PROXY
次に DNS です。システムの DNS がまだローカルネットワークから配布されたままだと、ドメインが誤ったアドレスに解決され、ページが回り続けたり接続がリセットされたりします。クライアントの DNS をプロキシ経由の解決に変えるか、信頼できる DNS を手動で指定すれば、たいてい解決します。
クライアント側で DNS を変えても、システムが古い解決結果を使って接続してしまうことがあります。Windows はコマンドラインで ipconfig /flushdns、macOS は dscacheutil -flushcache を実行し、消してから測ると、無駄な誤判断を1回分省けます。
続いて、プロキシが本当にトラフィックを引き受けているかを確認します。ブラウザのプロキシだけを有効にするモードでは、他のアプリは回線を通りません。全体に効かせたいときは TUN または仮想 NIC モードに切り替えます。
最後にようやく接続先サイトを疑います。サービスによってはアカウントの登録地域や支払い方法でアクセスを制限しており、こうした制限は回線とは無関係で、何本回線を変えても同じです。
無料 VPN と有料 VPN の違いは?
無料プランが使えないわけではありません。ただし、その代償がどこにあるかを先に知っておく必要があります。4項目を並べて比べれば、選択はずっと明確になります。
| 項目 | よくある無料プラン | VPNDH の有料サブスクリプション |
|---|---|---|
| 通信量 | 通常、1日または1か月あたりの上限がある | ¥9.9/月 60GB から、契約開始日を基準に毎月リセット |
| 速度 | ピーク時間帯は待たされる、または制限される | 専用線/中継/直結から選択可能。自宅回線と時間帯の影響を受ける |
| アカウントの条件 | 多くはメールアドレスまたは外部アカウントを要求 | ユーザー名 + パスワード、メールアドレス不要 |
| やめるコスト | 使うのをやめるだけ。費やした時間は戻らない | 初回決済から60日以内なら理由を問わず全額返金を申請可能 |
無料プランの本当の問題は、遅さよりも不確実性にあることが多いものです。今日使えた回線が明日には消えているかもしれない、クライアントの更新でルールが変わった、規約のデータの扱いが曖昧に書かれている。たまに調べ物をする程度なら、この代償は受け入れられます。しかし毎日決まった会議がある、長時間のファイル転送がある、安定したログインが必要な管理画面がある、という段階になると、不確実性そのものがコストになります。
プロトコルはどう選ぶ?
クライアントに並んでいるプロトコル名は、突き詰めればいくつかの異なる伝送方式です。初心者はパラメータを覚える必要はなく、それぞれどんな回線に向くかだけ知っておけば十分です。
| プロトコル | 伝送の基盤 | 向いている回線 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| Shadowsocks | TCP / UDP、AEAD 暗号化 | 日常の閲覧、軽いツール利用 | エコシステムが成熟し、対応クライアントが広い |
| VMess | TCP、WebSocket、gRPC などで伝送 | 汎用的な用途 | UUID などの識別パラメータに依存し、設定を誤ると接続できない |
| VLESS | TLS 上の伝送に依存し、それ自体は追加の暗号化をしない | TLS と組み合わせるとオーバーヘッドが小さい | 設定項目は VMess より少ないが、正しい識別パラメータは必要 |
| Trojan | 標準の HTTPS トラフィックに偽装 | TLS への要求が厳しいネットワーク | ドメインと証明書に依存し、証明書が失効すると使えなくなる |
| Hysteria2 | QUIC ベースで UDP を使用 | パケットロスが多い回線 | UDP が制限されたネットワークでは使えない |
| TUIC | QUIC ベースで UDP を使用 | 低遅延が求められる用途 | 同じく UDP の疎通に依存 |
実用的な結論をいくつか。
- クライアントが初期選択しているプロトコルは通常すでに回線に合っているので、手動で変える必要はありません。
- つながらないときは、まず回線を変え、それからプロトコルを変えます。順序を逆にすると多くの時間を無駄にします。
- UDP を使うプロトコルは、一部のネットワークで速度制限を受けたり遮断されたりします。症状は「つながった直後に切れる」です。
- どれを選んでも、通信量は端末側で暗号化を終えてから送出され、伝送段階は一律で軍事水準の暗号化として扱われます。
1つだけ覚えるなら:プロトコルが決めるのは「どう通るか」、回線が決めるのは「どこから通るか」です。初心者がぶつかる問題のほとんどは後者にあります。
支払い、返金、トラフィックパックの扱いは?
支払い方法は3つあります。Alipay、WeChat、USDT です。前の2つは即時に入金され、USDT は通常の決済経路を使いにくい場合に向いています。着金時間はチェーン上の承認に依存します。
返金ポリシーは60日です。初回決済から60日以内であれば、理由を問わず全額返金を申請できます。これは初心者にとって最も実用的な条項です。プランを大きくしすぎた、回線が合わなかった、1週間使って用途に合わないと分かった——いずれも期間内です。ただし規約上は初回決済から60日以内に限られます。更新の前には使用量をよく確認してください。
トラフィックパックと月額サブスクリプションはルールが異なります。使い切るまで有効で期限がなく、月額サブスクリプションと一緒にリセットされることはありません。購入後は残量をユーザーパネルで確認してください。クライアントが表示する推定値だけに頼らないでください。
プランをアップグレードするときは、差額が残り日数で按分されます。操作が完了したら、まずユーザーパネルで新しい通信量の枠が反映されていることを確認してから使い始めてください。
初心者が最もつまずきやすい5つの落とし穴
設定が通ったあとに、この5項目を見返すと、往復の手間をかなり省けます。
- ❌ サブスクリプションのリンクを普通の URL のように転送してしまう。リンクはアカウントの資格情報と同じで、渡すことはアカウントを貸すことと同じです。
- ❌ 1つの時間帯に1回測っただけで結論を出す。国際回線は時間帯による差が大きく、夜のピーク時間帯にもう一度測ってこそ正確になります。
- ❌ 回線を変えたのにサブスクリプションを更新しない。クライアントは古いノード一覧のままで、「変えたのに効かない」ように見えます。
- ✅ 速度の前に分割トンネリングを設定する。国内サイトの直結は通信量を大きく節約し、回線の負荷も下げます。
- ✅ 返金期間を覚えておく。初回決済から60日以内なら理由を問わず全額返金を申請できます。合わないなら無理をしないことです。
10の疑問を整理してきましたが、日々の体験を実際に左右するのは3つだけです。回線が自分の用途に合っているか、通信量のプランが足りているか、問題が起きたときに順序立てて切り分けられるか。その他の設定項目は、既定値のままでたいてい足ります。